きびなごフィレ
地元の塩×地元の魚×イタリアン×酒盗の発酵技術=和風アンチョビ

商品の説明

きびなごフィレは、きびなごを一匹一匹3枚におろしてフィレ状にしたものを、本場の本物に認定された地元の最高級塩「天日塩」で長期熟成発酵させ、旨味を引き出した、和風アンチョビです。

開発の経緯

平成19年度に、黒潮町商工会佐賀支所からの依頼で、地元の天日塩を使って何か加工品を開発できないかということで、塩製造事業者と加工事業者のコラボ商品開発、企画のプロデュースをさせていただき、生産者と一緒に1年間かけて商品を作り上げました。

開発で苦労した点

きびなごフィレは、当初、地元の人には全く期待されていない企画(アイディア)で、はじめは生産者の方からも、非常に面倒で時間のかかる作業なので、半信半疑で見られていました。
実はこの企画は、私が新婚旅行でイタリアに行ったときに、高知県と南イタリアの風景があまりにも似ていたため、イタリアを含む南ヨーロッパの輸入食品を国産化(高知県産化)できないものか、ふと思ったのがきっかけでした。
その後、構想を温めたのち、塩を使った加工食品をいろいろと取り寄せて研究し、さらに、売り場となるターゲットは初めから伊勢丹新宿本店を狙い、伊勢丹にある輸入食品に負けない商品は何かを模索した結果、「地元の魚でアンチョビを作ろう」の決断に至りました。
ただ、この企画はイメージが先行していたため、きびなごという白身魚を塩漬けして熟成発酵させることが難しく(途中、カツオ漁師仕込み・酒盗の発酵技術に学ぶ)、生産者の方には大変苦労をかけてしまいました。また、何とか発酵させたものをビンの中できれいに見せるために、一枚一枚手作業で皮の表面をビンに張り付ける工夫・魅せ方も、現場の生産者のアイディア・こだわりで、このような見た目にも美しいものができました。

商品のその後

自分の思いつきの発想・アイディアが、生産者の影の苦労・こだわり、市場関係者・公的機関の側面支援に支えられて、ようやく商品として実際に完成したときは、まるで夢のようでした。
完成した商品の味は、従来の鰯(赤身)のアンチョビと比べて、生臭くなく、しかも旨みはあって、和食にも合う、新しいジャンルの調味料が生まれたと確信しました。
東京での展示会でも予想以上の評価・反響で、様々なメディアに取り上げられ、2年目には展示会の賞品コンテストでトップの大賞を受賞しました。
ただ、目標の売り場としていた伊勢丹にこの商品が並ぶのはそれからずっと先で、開発から4年後の平成23年に、ようやく店頭に並ぶことができました(当初の思いがやっと現実のものに)。
生産者の汗の結晶とも言うべきこの「きびなごフィレ」は、生産者の努力あっての商品として、今でも企画立案者として感謝しています。この商品がこれからも次世代に続くものになるよう、引き続き販路開拓を含め可能な限りの応援をさせていただきたいと思っています。

商品の問い合わせ、注文先

有限会社土佐佐賀産直出荷組合
高知県幡多郡黒潮町佐賀80
TEL/FAX:0880-31-4188
http://www.katsuo-tataki.com/