のむジュレ
農家×販売店×消費者=おいしい・あんしん・売りやすい・買いやすい

商品の説明

のむジュレは、高知県産の果汁(文旦・柚子・生姜)と北海道産のてんさい糖、国産の寒天のみでつくる、国産原料100%・無添加の飲むゼリーです。
味の好みが違う家族が一緒に飲めるように、①さわやかで香りのいい柚子、②ほのかにピールの苦みがある土佐文旦、③かなり強烈な辛みがある燃焼系の生姜と、3種類ののむジュレシリーズとして同時に商品開発しました。

開発の経緯

この商品は、初めは女性社員の発案で試作が始まり、第一弾は透明なチューブタイプで、原材料も女性の美容も意識してコラーゲンいりでした。
高知県アンテナショップのテストマーケティングや取引先・バイヤーの評価もまずまずでしたが、容器の吸い口が太く、女性が最後まで吸えない点や、コラーゲンといっても無添加で、「おいしい・あんしん」を企業理念とする岡林農園にとっては「らしくない」ということで、基本的な味は変えずに無添加でパッケージ全面改良という商品のブラッシュアップを担当することになりました。

開発で苦労した点

容器をチューブ式からカップ式に変更することは決まったものの、大手のように印刷されたプラカップは、生産ロットが10万個以上からで、とても小規模零細な企業が大量の在庫を抱えるにはリスクがありすぎるということで、断念しかかっていました。そんな時、関西・関東に売り場見学も兼ねて類似の競合商品を調べに行った時に、たまたま一つ紙サックを採用しているドリンクを見つけて、「これを参考にまずはラベルを紙サック形式にして、少量生産から初めて、大量に売れるようになったら、印刷されたカップを特注しよう」と提案しました。
容器を変えるにあたっては、ネーミングも「飲むゼリー」から「のむジュレ」へ変更。ラベルのデザインも農家らしく素朴でかわいい感じで、デモ原材料はいいものを使っているので、背景の色は、少し高級感のある薄緑がかった黒を採用しました。
実は、ネーミングもパッケージも初めからそれにしたのではなく、3パターンくらい案を出して、それぞれ仮説を立てて、最終的には、首都圏のお店に協力してもらい、バイヤーと消費者参加型の試食・座談会を開催し、仕入担当者としての視点や、お客さんの感想や意見を聞きながら、選んだり、修正を加えながら、対話型で細かな点まできめました。
紙サックもよくよく試作してみると、接着剤なしでは簡単に抜けたり、ストローが落ちたりと簡単にはいかず、手作業で予想外のコストがかかってしまいましたが、原材料の良さや飲みやすさも改善でき、販売単価もお客さんの要望(この範囲なら迷わず買いたい金額)の中に何とか抑えることができました。
結果的には、協力いただいたお店に売るためにはどうしたらいいか、実践的で真剣に考えることができ(商品が完成した時点でそのお店には採用)、さらには、「○○区の○○店にも置いてもらいたい」など、その後に営業に行く販路開拓先までお客さんに教えていただきました。
座談会では、今売られている・売れている商品も必ずしもすべて満足しているわけではなく、妥協して買っていることや、自分のためでなく子供や親のことを考えて商品を選んでいることなど、買い物の背景まで知ることができ、消費者の視点・深層心理まで深く知ることの重要性を改めて感じた仕事でした。

商品のその後

商品が完成した瞬間に、お世話になったお店や既存の取引先が「待ってました」とばかりに売り場に大量陳列して販売が始まりました。冬場だったにもかかわらず、生姜は体を温めるので売れ行きがよく、うれしい発見もありました。
今は、注文に生産が追いつかない状態で、新規の取引は控えているそうで、初年度から5年後の目標値に近づく勢いだそうです。
どうやら、当初困難だった印刷のプラカップも近いうちに真剣に考えなくてはならなくなりました。機械の増設や2交代制に向けた人員補強など、売れると売れるなりの課題が出てくるのは、幸せな悩みですね。これからも生産者と一緒に諸問題の解決に貢献したいと思います。

商品の問い合わせ、注文先

株式会社岡林農園
高知県高岡郡越知町浅尾
TEL:0889-27-2205 FAX:0889-27-2009
http://www.buntan-ok.com/